こんにちは、なぎさひろい(@nagisahiroi)いのこです。
今回は、日頃お世話になっている福井県越前海岸にあるダイビング施設スタッフの健さんから、「ナイトダイビングで出会うコウイカの赤ちゃんが何かのモノマネをしている」と情報をいただきましたので確かめに行ってきました。
【日程】
2018年8月
【天候】
晴れ
【気温】
30℃
【水温】
26℃~28℃
【最大水深】
15m
【平均水深】
7m
【水面】
おだやか
【透明度】
不明
【場所】
福井県丹生郡越前町梅浦
【利用施設】
ダイビングセンターログ
【担当ガイド】
健さん
モノマネをしているコウイカとの出会い!?
日が落ちて暗くなってから準備を始めてナイトダイビングを開始。
目的のコウイカの赤ちゃんを探しながら泳いでいると10分も経たないうちに健さんが見つけてくれました。
「伸ばした触腕(しょくわん)を上下に振りながら石の上を歩くようにゆっくりと移動」していました。
(なんだこの動きは?)
初めて見るコウイカ赤ちゃんの行動を観察してみると、「越前でよく見かける貝類に『姿・活動する場所・動く仕草』が似ている」気がしました。
貝類をマネて擬態している!?
越前で見かける貝類は何種類かいます。
どの種類の貝をマネているのかまではわかりませんでしたが、写真で見比べてみると、
貝類のマネをしているのは間違いないと考えています。
貝類のモノマネをしている行動を動画で観察してみよう♪
いかがだったでしょうか?
やはり「貝類のモノマネをしている」ように見えますね。
貝類のマネをして擬態する理由は!?
琉球大学で研究をされている方たちが「トラフコウイカが『ヤドカリのマネ』をすることを発見」されました。
トラフコウイカが体の色を変え、腕をひらひらと動かすような仕草をしながら、ヤドカリのフリをしている。獲物に警戒されずに接近するためか、捕食者から身を守るためではないかと、今回の研究の中心となった岡本光平氏は考えている。
【動画】ヤドカリを真似るイカ、魚が油断か
ナショナル ジオグラフィック日本版サイト
獲物に警戒されずに接近するため
ヤドカリは小型の魚や軟体動物を襲わないため、警戒されずに近づける。
擬態する子は、しない子に比べて獲物を捕獲する確率が2倍増えるらしい。
捕食者から身を守るため
擬態により硬い殻を持っていると捕食者に思わせることで身を守ることに繋がっている。
(参考記事)
【動画】ヤドカリを真似るイカ、魚が油断か
出典:ナショナル ジオグラフィック日本版サイト
この2つの理由ではないかと考えられていることを2017年5月に学術誌『ジャーナル・オブ・エソロジー』で発表されました。
ですので、「越前で出会ったコウイカの赤ちゃんが貝類のモノマネをしているのも同じような理由なのではないか」と感じました。
貝類のモノマネ(擬態)をするコウイカ赤ちゃんの生き残り戦術!?まとめ
今回お伝えしたかったこと
1.ナイトダイビングでモノマネをするコウイカの赤ちゃんと出会える
2.貝類のモノマネをしている!?
3.モノマネをする2つの理由
最後におさらいをしたいと思います。
貝類のモノマネをしていた
『姿・居る場所・動くしぐさ』が似ているため、貝類に擬態していると思われる。
獲物に警戒されずに接近するため
ヤドカリは小型の魚や軟体動物を襲わないため、警戒されずに近づける。
擬態する子は、しない子に比べて獲物を捕獲する確率が2倍増えるらしい。
捕食者から身を守るため
擬態により硬い殻を持っていると捕食者に思わせることで身を守ることに繋がっている。
【動画】ヤドカリを真似るイカ、魚が油断か
出典:ナショナル ジオグラフィック日本版サイト
危険が多いうみの中で懸命に生き抜こうとしているコウイカ赤ちゃんの姿が逞(たくま)しく見えました。
ですので、ナイトダイビングでモノマネをして擬態しているコウイカの赤ちゃんに出会えましたら温かく見守ってあげてくださいね。