こんにちは、なぎさひろい(@nagisahiroi)いのこです。
多種多様なうみの生きものたちの中でも身近な存在『ウニ・ヒトデ・ナマコ』は全て棘皮動物(きょくひどうぶつ)の仲間に含まれています。
ここでは、この子たちが大切にする仲間の証を確認しながら棘皮動物全般について書いていこうと思います。
ウニ・ヒトデ・ナマコについて気になってしまった方は別記事に詳しく書いていますので、見ていただけましたらうれしいです。※最後にリンクを貼ってあります。
★お伝えしたいこと
<1ページ目>
棘皮動物の共通点である“5”とは!?
棘皮動物の仲間は何種類?
歯の数は?
5放射相称?など
<2ページ目>
水管系などの棘皮動物が持つ面白い特徴など
棘皮動物の仲間は『5』が共通点
まず知っていただきいことが数字の『5』
棘皮動物の仲間は体のいたるところに『5』を隠し持っています。
これが棘皮動物を知るためには必要不可欠です!
棘皮動物の仲間は“5種類”
ヒトデ
クモヒトデ
ウミユリ(画像なし)
※ウミユリの写真を持っていませんでしたので、撮影できましたら載せますね。
“5”放射相称(ごほうしゃそうしょう)
2つめの『5』は形について。
5放射相称についてはヒトデを思い浮かべるとわかりやすいです。
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中心から5本の腕が伸びてますね。
このように、同じ形が中心から放射状に5つ伸びている形を5放射相称と言います。
よく植物の花びらがこういう形をしているけど、なんでなんだろう?
棘皮動物と植物の不思議な共通点です。
ナマコも5放射相称なの!?
よく聞かれるのがナマコのこと。
見た目はまったく5放射相称には見えないので、そりゃ疑問に思いますよね。
口とお尻があって、お腹と背中があって前後が決まっているじゃん!って。
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ナマコは外見じゃなくて中身が大事!?
実は、ナマコを輪切りにして体の構造(内側)をみると5放射相称が隠れています。
僕はペットを切るなんてことは出来ないので写真でご紹介することができないのですが、輪切りにするとチクワみたいに真ん中が空洞(くうどう)になっています。
そこに、縦走筋(じゅうそうきん)と言う筋肉があり、口から見るとお尻の方に向かって放射状に5つ伸びています。
つまり、ナマコもちゃんと5放射相称の特徴を隠し持っているんですね。
歯の数も“5”本!?
次なる『5』は歯の本数。
ウニの歯がわかりやすいので確認してみたいと思います。
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きれいな白い歯が5本生えていますね。
さらに、ウニの歯はアリストテレスの提灯(らんたん)と呼ばれる顎についているのですが、その提灯を固定している顎骨の数も同じく5つあります。
沖縄に生息するクロイロナマコなどのナマコの仲間は、お尻(肛門)に歯が生えている子がいます。
肛門にある歯なので肛歯(こうし)と呼びます。
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その肛歯の数も5本!
触手の数は“5”の倍数!?
ナマコの口には大きな触手が生えているのですが、
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触手の数も大抵5の倍数になっているとのこと。
(例)シカクナマコで20本!
写真のマナマコは何本なんでしょう?
これからナマコの仲間と出会ったら触手を数えてみるのも面白いかも(笑)
生殖孔や生殖巣も“5”つ
ウニ殻の背中側を撮影してみましたので観察してみましょう!
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肛門まわりには『生殖孔(せいしょくこう)、終板孔(しゅうばんこう)』があるのですが、それぞれ5つずつ穴が開いています。
そして、それぞれの穴がある板『生殖板(せいしょくばん)、終板(しゅうばん)』も、それぞれ5枚。
※生殖板の1枚は多孔板とも呼ぶ。
さらに、生殖孔の下には生殖巣(せいしょくそう)が5放射に配置されています。
※生殖巣→精子や卵がある場所。
歩帯と間歩帯は5放射相称
ウニ殻との距離をもう少し離して観察してみます。
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ウニの管足(足のようなもの)が出てくる穴が開いている場所を歩帯(ほたい)と呼び(黄色矢印部分)、その歩帯と歩帯の間を間歩帯の呼ぶのですが、どちらも5放射相称になっていますね。
ここだけでも“5”がたくさんありました。
歩帯(ほたい)や間歩帯(かんほたい)、ウニの管足が通る孔対(こうつい)、棘が生えていた根元部分の棘疣(とげいぼ)など、ウニ殻を使って観察できるウニの構造などについては別記事に書いてみましたので、こちらも見ていただけましたらうれしいです。