こんにちは、なぎさひろい(@nagisahiroi)いのこです。
サカナとは思えないユニークな姿がダイバーに人気のタツノオトシゴさん。
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この子は姿もさることながら産卵行動も変わっていて面白いので、今回はその産卵行動について書いてみました。
育メンパパが頑張るタツノオトシゴの世界!?
タツノオトシゴのオスのお腹には育児のうと呼ばれる袋があり、そこにメスが卵を産み付けます。
※カンガルーのお腹にある袋を思い浮かべると分かりやすいかも。
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メスが器用にオスのお腹にある育児のうに卵を渡します。
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卵を渡されたオスはお腹の卵が孵化(ふか)するまで守り抜きます。
卵を守るオスは勇気100倍!?
普段のタツノオトシゴは臆病な性格なので、海藻/海草に隠れている所を見つけて覗き込むと
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こちらに背を向けた状態でチラ見をしてきて正面から向き合ってくれないことが多いです。
しか~し、卵を守る父親タッちゃんは違います。
そっぽを向くどころか…
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ガン見して、にらみつけてきます!!
えっ…こわっ…
大切な卵を守るために必死な育メンパパさんです。
そして、孵化のときが・・・
月日が流れ赤ちゃんが5mmほどに成長すると親離れのとき…
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海藻/海草にしっぽを巻きつけて、複式呼吸みたいにお腹を膨らましたりへこませたりすると赤ちゃんたちが育児のうからポコン、ポコンっと出てきます。
※このとき、ごくまれに赤ちゃんが外に出ようとしたときに育児のうに引っかかってしまうことがあるそうです。そうなってしまった場合は父子共に死んでしまう恐れがあるため、正しく命がけの出産になるそうです。
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こうして、赤ちゃんたちが無事に旅立つと育メンパパの子育て生活が終わります。
おつかれさま。
★番外編★ 昔は魚と思われてなかった!?
タツノオトシゴって改めて見ると、本当に魚とは思えない不思議な姿をしていますね。
なので、実は19世紀ごろまでは魚と思われていなかったので魚図鑑に載っていなかったみたいです。
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それなら19世紀までは何だと思われていたのか?
それが、実は…虫なんです!!
海の中に住んでいるのに・・・
エラで呼吸しているのに・・・
ヒレを動かして泳いでいるのに・・・
なんで虫なの!?
ほんと、おもしろいなー
育メンなタツノオトシゴはオスが卵を守る母親役だった!?まとめ
★今回お伝えしたかったこと
1.育メンパパなタツノオトシゴの世界
2.オスのお腹に育児のうがある
3.メスが卵をオスに渡す
4.育児中のパパは怖い
5.巣立つときはオスのお腹からポコポコ出てくる
6.19世紀までは魚と思われていなかった
存在自体がユニーク極まりなくて、昔から僕たちを楽しませてくれる大切な存在ですね。
参考文献
日本の海水魚
写真・解説/吉野雄輔
監修/瀬能宏