こんにちは、(@nagisahiroi)いのこです。

今日は「器用に体全体をくねらして泳ぐ」「口で漁をして獲物を捕らえる」などの特技を持つ「ヒメメリベ」について一緒に観察していきましょう!
学名 | Melibe papillosa de Filippi, 1867 |
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分類 | メリベウミウシ科 |
大きさ | ~4cm ※10cmの報告もあり「大きさは分類の指標にはならない」とのこと |
出会えたうみ | ログ前/ビーチ/福井県越前町 |
出会えた水深 | ~10mの浅場 |
出会えたうみ遊び | スノーケリング スキンダイビング ダイビング |
ドデカい口を網のように広げて漁をする!?

かなりの大きさになります!
「ヒメメリベ」と言えば、真っ先に気になるのが「大きく広がる口」ですよね!
もっと近くに寄ってみましょうか。

なんじゃこりゃ?
地球外生命体?
エイリアン?
一度見たら忘れられないくらい強烈な印象を残す顔をしていますね 笑。

でね、このヒメメリベの口は「風呂敷のように何かを包み込む」ような構造になっていますので、上記写真のように口を『グワッ』と広げたら

「投網」のようにバフっと転石上に降り下ろして小さな甲殻類(エビやアミなど)を包み込んで捕らえることが出来るんです!
でも、小さな甲殻類って動きがかなり俊敏のはず…
一体、どのくらいの速さで狙うのか気になりませんか?
その動画、あります!
意外と動きはゆっくり 笑。
てっきり、逃げられないようにガバッと一瞬で狙うかと思っていたのですが、逆にゆっくりだから警戒されることなく捕らえることができるのかも。
さらに、ヒメメリベは「水底だけではなく中層を泳ぎまわる甲殻類を捕らえる」こともできるんです!
まさに、待ち伏せ戦法ですね!
見てる分には、こちらの方が
「おぉー、捕食シーンだー!」
って興奮しちゃいました!
逃がさない秘訣は口ヒゲにあり?
捕食シーンを見ていると
(俊敏な甲殻類なら口が閉じきる前に逃げられそうなんだけど?)
と気になったのですが、ちゃんとヒメメリベ側も対策していました!

中層キャッチ編の動画でも確認が出来るのですが、ヒメメリベの口には「触手?ヒゲ?」のような器官がビッシリと生え揃っていることで「獲物の取りこぼしを減らしている」みたい。
口を閉じる時にビヨヨヨ~ンっと伸びてくるのが面白い♪
図体はデカいけど泳げます!

たまに(波、ウネリ、ダイバーのフィンが作り出す水流などの影響で)中層に飛ばされたヒメメリベを目撃することがあるかもしれません。
そんな時こそ「全身をくねらして泳ぐ」瞬間を観察できるチャンスです!

泳ぐと言っても「潜降速度を遅らせる」くらいですけど、すごい勢いで全身をブンブンと揺らすので迫力満点!
それに、観察を続けてみると
「着底するまで頑張る子」
「そのまま着底まで行くのかと思いきや(疲れるのか)急に動くのを止めてヒューンと沈んでいく子」
の2パターンがありますので、最後まで見守ってやりましょう!
泳ぐだけじゃなくて擬態能力もありますよ?

ヒメメリベは「半透明な体」をお持ちなので、慣れるまでは見落としがちかも。




すごいな!
見事に「周りの環境に溶け込んで」いますね!

時たま、見つけやすい子も居ますけどね 笑。
基本は夜行性なので「ナイトダイビング」で探すのが簡単なのですが、日中でも会いたい場合は「暗がりの転石裏」を探してみましょう!








「器用に体全体をくねらして泳ぐ」「口で漁をして獲物を捕らえる」などの面白い特技を持つ「ヒメメリベ」のことが気になりましたら、ぜひ、一緒に会いに行きましょうね!
出会えたうみ | ログ前/福井県越前海岸 浮島 /静岡県西伊豆 |
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狙い目の時季 | 通年 |
出会えた水深 | ~15m以内の浅場 |
出会えたうみ遊び | ダイビング スノーケリング スキンダイビング |
ヒメメリベの各部紹介
①顔

②触角付近


③口付近


④全体像
