こんにちは、なぎさひろい(@nagisahiroi)いのこです。
エチゼンクラゲの生態情報
分類
根口クラゲ目
ビゼンクラゲ科
エチゼンクラゲ属
学名
Nemopilema-nomurai
大きさ
~約2mほど(傘の直径)
重さは最大200㎏ほどになると考えられています。
生息地・生息域・分布域
日本海沿岸
陸上から簡単に見つけられるほどの存在感
ダイビングのビーチポイントで出会えるエチゼンクラゲ達は「水面近くを漂っていることが多い」ので、陸上からでも簡単に見つけることが可能です。
エチゼンクラゲ
「ここに居るから早く会いにおいで―」
うみへエントリーする前から楽しませてくれるのが、エチゼンクラゲが持つ素敵な魅力の1つですね♪
元気な個体は長ーい触手
僕が出会ってきたエチゼンクラゲ達は「白くて短い触手を沢山持っている」個体ばかりでしたので、この姿が完全体なんだと思っていたのですが、2021年に間違いだったと気づかされました。
「2009年以来、大量発生の情報が無かった」ために、元気な個体と出会う機会がなくなってしまったエチゼンクラゲ。
それが、久しぶりに大量発生(2021年8月~9月)して出会える機会が多くあった越前海岸。
その時に出会えた子がこちら。
(な…なんだ、この毒々しい紫色の触手は???)
こんなにも長~い触手を持っていたとは予想外でした。
小魚たちを守る海のゆりかご
エチゼンクラゲは「中国沿岸付近で生まれ、対馬海流に乗って1000km以上も離れた日本海沿岸にやってくる」と考えられています。
そんなにも果てしない距離を漂いながら旅をしてくるエチゼンクラゲには、小さな小さな同居魚達が居ます。
傘の中を覗くとアジの仲間が寄り添って隠れていてかわいいですね♪
外洋は大型の肉食魚などの天敵が多いので、エチゼンクラゲの傘に隠れることで「外敵から身を守って生き延びる可能性を高くしている」と考えられています。
エチゼンクラゲは「小魚たちのお母さんであり育ての親」なんですね。
天敵はウマヅラハギ
「エチゼンクラゲの天敵は誰なの?」
と質問されたら間違いなくウマヅラハギと即答します。
越前海岸に流れ着いたエチゼンクラゲ達の周りを観察すると、ウマヅラハギ達が泳ぎまわっていることが多いです。
そして、あろうことか、その小さなおちょぼ口でエチゼンクラゲの傘の縁(ふち)や触手をツンツンとつついて食べてしまうのです。
(エチゼンクラゲからしたら生き地獄だな…)
自然界の食物連鎖なので仕方がないのですが、ボロボロになっていくエチゼンクラゲを見ていると「もぅ、やめてあげてー」と悲しくなってしまいます…
そして、息絶えたエチゼンクラゲは渚(なぎさ)に打ちあがったり水底に沈んだりして、その付近に棲む生きもの達の生きる糧(かて)になります。
カワハギ類、ヤドカリ類、ウニ類、ヒトデ類などに食べられます。
エチゼンクラゲはアジの子供たちだけではなく、沢山の生きもの達を育てるお母さん的存在なんですね。
「エチゼンクラゲ」ダイビングで出会えるクラゲ図鑑まとめ
*今回お伝えしたかったこと
エチゼンクラゲの生態情報
分類、学名、大きさなど
陸上から見つけられる存在感
潜る前から楽しませていただけますね♪
元気な個体は長ーい触手
毒々しい紫色の触手をお持ちです。
小魚たちを守るうみのゆりかご
小魚たちのお母さんであり育ての親みたい。
天敵はウマヅラハギ
小さなおちょぼ口で捕食します。
ぜひ、エチゼンクラゲと出会えましたらゆっくりと近づいて「世界一を誇る大きさや迫力」を感じてみてくださいね。