こんにちは、いのこです。
今回は「岩礁の暗くなっている場所を探すと出会えることが多い」キイロイボウミウシについて書いてみました。
キイロイボウミウシの生態情報
分類
イボウミウシ科
タテヒダイボウミウシ属
学名
Phyllidia ocellata
(Cuvier, 1804 )
大きさ
~1cmほど
体色と大きさで見つけやすい
キイロイボウミウシは名前の通り背中が黄色なので「陰になっている場所で水中ライトが無くても見つけられるくらい」の存在感があります。
色彩変異が豊富なので「背中全体が黄色ではない」場合もあります。
それに、大きさも「ウミウシ界の中では大型の部類に入る」のも探しやすい要因の1つですね。
逆に言えば、大きくなる前の子を見つけるのは難しい。
なので、水中スレートに「ここで生きもの探しまーす♪」と案内して一緒に探し始めると、お客さんが先に見つけて僕を興奮させてくれることが多いかも 笑。
触角が縮んでいると海綿みたい?
キイロウミウシを紹介したときに聞かれることで多いのが
触角がないけど本当にウミウシなの?
たまに、キイロイボウミウシを観察してみると「触角が全く見えない」子と出会えることがあります。
確かに、触角がみえないと「ウミウシよりも海綿(かいめん)やホヤの仲間の方が近い」ように感じますね 笑。
ですが、これは決して「触角がなくなった」のではなくて「縮んで見えないだけ」なので、時間が経つとニョキニョキと生えてきます。
触角が縮むのはイボウミウシ科の特徴なのかな?
なので(あれっ???触角はどこだ?)と気になったら少し待ってみると見つけられると思います。
背中にある黒い輪っかの縁どりが特徴?
キイロイボウミウシの背中には「等間隔で描かれている黒色の輪っか模様」があります。
その輪っか模様を拡大してみると、黒色の周りを「白色系~青色系」で包んでいました。
この子の持つ特徴の1つですね。
背中全体が青い子もいるみたい
背面を黒色でおおわれたものや水色でおおわれたものなど、色彩変異に富む。
日本のウミウシ
中野理枝 著
ネットで調べてみると、背面が水色におおわれた子が写っている写真(沖縄県内での撮影)が見つかったのですが、キイロイボウミウシなのに「黄色部分は触角と背中にあるイボの先端だけ」でした。
なので(これは本当にキイロイボウミウシなの?)と気になってしまいました。
きっと、僕が実際にうみで出会っていたらキイロイボと自信を持って紹介はできなかっただろうな。
気になる方はぜひ、調べて見ると面白いですよー!
僕も撮影に成功したら載せますね。
背中で語る表情の数々
キイロイボウミウシの背中を観察すると「輪っかになりきれなかった黒色模様」を持つ子と出会えることがあります。
その時はぜひ、色んな角度から観察して「顔」に見えないか確認してみましょう!
上記の写真だけでも「3つの顔」が隠れていますね。
(4つ目も見つけちゃいました♪)
助けを待つ三日月さま
ウトウトと寝落ち寸前の隙を狙われ体内に取り込まれてしまった三日月さま。
生気のない表情が絶望感を漂わせる…タスケテクレ…タスケテ…
色々なピエロ顔
敵か味方かわからないピエロの本性はどっちだ?
コアラ星人来襲
悲しげな瞳で何かを訴えてくるコアラ顔。
こんな風に「1匹だけでも数種類の顔が隠されている」ことがあります。
これから先、他にどんなバリエーションを持つ子と出会えるのかなー
気になった方はぜひ一緒に探してみましょう♪
この子と出会える場所と時期は?
今までに出会えた場所/時期/水深などの情報をお伝えしますね。
場所 | 時期 | 水深 |
---|---|---|
ログ前ビーチ 福井県/越前町 | 7月~10月 | ~15m |
写真展/動画展/参考書籍
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