こんにちは、(@nagisahiroi)いのこです。

今回は「小さなウミウシ達を探している時に遭遇すると、あまりの大きさに脳が混乱する」ウミウシ界隈の巨漢「コウシンウミウシ」について一緒に観察していきましょう♪
学名 | Dendrodoris carbunculosa (Kelaart, 1858) |
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分類 | クロシタナシウミウシ科 クロシタナシウミウシ属 |
大きさ | ~40cmくらい ※~75cmの情報もあり |
出会えたうみ | ヒリゾ浜/ビーチ/静岡県南伊豆 浮島 /ビーチ/静岡県西伊豆 |
出会えた水深 | ヒリゾ浜/~5m以内の浅場 |
出会えたうみ遊び | ダイビング スノーケリング スキンダイビング |
あまりの大きさに認識できない?
「コウシンウミウシ」との初めての出会いはヒリゾ浜ビーチ(静岡県南伊豆)でした。

岩礁の壁面をくまなく探していると「何やらゴツゴツとした物体」を発見!
最初は「海綿(かいめん)」かなと考えたのですが、よ~く見ると「二次鰓(にじえら)」らしきものが…

(えっ、これウミウシなの!?)
想像をはるかに超える大きさなので、一緒に泳いでいたお客さん達に伝えても『どれ?』『どこにウミウシいるの?』と認識できていないみたい。
そりゃ、そうだよね。僕もそうだったもん。
このままでは埒(らち)が明かないので「ケガをさせないように優しく持ち上げて」観察してみました。

もの凄い存在感ですね!
この大きさなので「ウミウシとは思えない重み」を感じたみたい。

大きさは「18~20cm」くらい。
と言うことは「コウシンウミウシ界隈では“中くらい”の大きさ」になるのかな。
この子に出会えただけでも衝撃が凄かったのに「最も大きく育った状態の子」にも出会えたらと思うと、どんな印象を受けるのか楽しみですよね♪
和名の由来は「干しシイタケの『香信』」

和名の由来は「傘が薄く開き加減の干しシイタケの『香信』に似ている」ことから名付けられました。
干しシイタケの香信(傘が薄くて開き加減のもの)に似ていることから名前をつけた。
鈴木敬宇 (2000)
「ウミウシガイドブック②
-伊豆半島の海から」
株式会社ティビーエス・ブリタニカ

見た目はシイタケですが、触角の形は「エリンギ」みたいですね 笑。
粘液が危険です!

鳥羽水族館の情報では、コウシンウミウシが持つ「粘液が眼や口につくと焼けるように痛む」らしい。
(マジか!全然知らなかった…)
知っていたら、ちょっと確かめて見たかったかも。
このウミウシの粘液が、眼や口につくと焼けるように痛むらしいのです。つい先日、コウシンウミウシを触った手で、うっかり自分の口を触ってしまいました。始めは何も感じなかったのですが、辛い物を食べた時にヒリヒリする感覚に襲われました。
もりたきさんは、コウシンウミウシを触った手で、眼をこすってしまい、涙が止まらなかったそうです。皆さんは、くれぐれもコウシンウミウシの粘液がついた手で、口や眼は触らないようにしましょう(笑)
鳥羽水族館飼育日記
「でっかい舞茸にはご用心!」
https://aquarium.co.jp/diary/2020/12/49447
幼体はコイボやキカモヨウに似る?

成長すると40cmにもなるコウシンウミウシも「幼体」の頃は愛らしい姿をしています。

幼体の頃の見た目は「コイボウミウシ」や「キカモヨウウミウシ」に似ているので、初見だと見間違えることがあるかも。


こうやって並べてみると同じ種とは思えないくらい変化が激しいけれど「幼体から成体になるまでにはどのくらいの期間を要する」のだろうか。
両者の間の時期も観察してみたいですね!

















出会えたうみ | ヒリゾ浜/ビーチ/静岡県南伊豆 浮島 /ビーチ/静岡県西伊豆 |
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狙い目の時季 | ヒリゾ浜は9月に遭遇 夏期がおススメかな♪ |
出会えた水深 | ヒリゾ浜/~5m以内の浅場 |
出会えたうみ遊び | ダイビング スノーケリング スキンダイビング |
ウミウシ界隈でも上位に入るくらいの巨体を誇る「コウシンウミウシ」のことが気になりましたらぜひ、一緒に会いに行きましょう♪
●参考文献
①中野理枝 著
「日本のウミウシ」2018
株式会社 文一総合出版
②鈴木敬宇 著
「ウミウシガイドブック②
-伊豆半島の海から」2000
株式会社ティビーエス・ブリタニカ
③鳥羽水族館飼育日記
「でっかい舞茸にはご用心!」