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20年振りのO/H!BCDは加水分解の経年劣化で修理不可でもレギュレーターは可能性あり。ダイビング器材オーバーホール(O/H)No.5

こんにちは、いのこです。

先日、グーグルマップ検索で当店を見つけてくださったSさんが器材オーバーホール(O/H)依頼のために初来店してくださいました。

(おぉ~、モビーズ製のメッシュバックを初めて見たかも!最新のカタログにメッシュバックは載っていませんので現在は販売されていないのかな。)

目次

レギュレーターの経年劣化を確認する。20年経ったとは思えないほど状態良好♪

先ずは、レギュレーターの状態を確認していきたいと思います。

ファーストステージに貼られたシールを確認すると「探偵倶楽部、次のO/Hの時期は2003年7月ですよー」とのこと。なので、おそらく最後にO/Hをされたのは2002年なのかな。

O/Hに出されてから使用頻度が少なかったのでしょうか、状態はかなり良好な様子。

次はファーストステージの内部を確認してみます。(ちなみに、ダストキャップは確実に劣化しているはずですので、上の写真を拡大してみると亀裂を確認できます。)

取り外してみると縦に綺麗な亀裂が入っていました。

結果、触っていたら真っ二つにパッカーンと割れてしまいました。まさに、「経年劣化」をしていた証ですね。(長い間、レギュレーター内部に埃などの不純物が侵入しないように守り続けてくれてありがとう。お疲れ様でした。)

ファーストステージの出入り口は緑青(サビ)の発生は確認できず綺麗ですね♪

中圧ホースのカプラー部の動作もスムーズで問題なし。

コンパスの動きも問題なし。

うん、全体的に考えてもかなり状態が良さげですので器材O/Hをすれば使用できる可能性は高いと感じました!

BCDは加水分解による劣化が酷くて修理は不可能…

BCDは、器材オーバーホールでお世話になっているダグムスさんに持ち込んでから一緒に確認していただきました。

いの
「今回も結構年数が経っていますのでBCDは厳しそうですよね」

Mさん
「あぁ~、これね、ダメだと思う。(確認のためにBCDに少しふれる)あっ、ほら、今さ、パキパキって音したでしょ」

いの
「はい、聞こえました。」

BCDの肩口を軽く押してみると「パキパキパキッ」と音を立てながら割れていきました。

かなり脆(もろ)くなっていましたので、この状態で使用されることがなくて本当に良かった。

経年劣化…恐ろしいです。

・当時(20年前くらい)のBCジャケットは「肩口やダンプバルブ基部が樹脂製」で熱圧着に拠って一体成形されている場合が多い。(素材は主にポリウレタン系樹脂が多いらしい。)

・年数及び使用状況、保管状況によるが、概ね「10年程で加水分解が始まり」破損してしまう事例が多々起きている。 その際、BC内部の素材共に破損しているため、修理する方法は現状無いとのこと。

レギュレーターだけでも無事に使えますように。

残念ながら「BCDは修理不可能」と言うことで安全のために使用は控えていただくことになりましたが、レギュレーターの方は「状態が良好」ですので、ダグムスに預けて器材オーバーホール(O/H)をお願いして帰りました。

Sさんへ
また状況が分かり次第、電話でご報告いたしますね!!

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ダイビング器材オーバーホール(O/H)No.5

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