こんにちは、なぎさひろい(@nagisahiroi)いのこです。
9月はアオウミウシの幼体をよく見かける季節だったかな?
3日前にスノーケリングされた方が「変態したばかりと思われるくらい小さな幼体」が数匹集まっている所に遭遇したみたいで、「幼体が見たい!」とリクエストをいただきました。
目撃された辺りの場所は確認しましたし、僕も観察して見たかったので喜んで探しに行くことに。
ただ、目的の幼体はとんでもなく小さいらしい。
(見つけられるかな 笑)
ニジギンポが棲み処にしている筒の中を覗きこんで「産み付けられた孵化直前の卵」を観察したり、小さな体で威嚇してくるコケギンポに挨拶しながら探していると声がかかる。
Mさん
「いたよーーーーー!!!」
(すごっ…見つけるの早いなー)
ちっさ!!(かわいい~♪)
周りを探すと、同じくらいの大きさのアオウミウシ数匹とシロウミウシも1匹発見!!
*ウミウシあるある*
1匹見つけると「その周りに他の個体がいることも多い」ので探してみてね♪
「ログ前ビーチでアオウミウシの幼体を探すなら9月が狙い目」なのかな。
でも、Mさんいわく、リクエストした幼体は「この子よりも小さい子」だったみたい。
(くそぉー!見たかったなぁ。)
レアカットに気付かず、さようなら
幼体探しも続けつつ他の生きもの達も探していると、海藻/海草の上に乗っかるニシキツバメガイを発見!!しかも、2匹。
「記録写真だけ撮っとくか」と1~2枚撮ってからお客様に紹介して他の生きもの探しへ向かいました。
これ行動が後々後悔することになるとは思いもよらなかった…
(ほぉ~、きれいに撮れてるなー)
うみ遊び後にMさんがLINEアルバムを送ってくださったので、ニシキツバメガイの写真を見返して見ると何やら違和感が。
(この風船みたいなのは何だ?普段からこんなの見えてたっけ?)
気になったので、ウミウシ好きな方達にメールを送って聞いてみました。
すると2つの説が浮上。
「外套が欠損して内臓が露出している」説
「2匹が巡り合って交接している」説
(ぬぉー!!どっちもありそう 笑)
皆さんはどちらの説だと思いますか?
種類によって方法が違うのね
もう一度写真を確認して情報を整理してみる。
2匹は「互い違い」になっている
2匹とも「風船?」が露出している
風船の場所は「ド―リス科で言う2次鰓」付近
お互いに頭を風船にくっつけている
このくらいかな。
「やっぱり交接なのかなー?」でも、「ウミウシは『右側×右側』をくっつけて交接するんじゃかったっけ?」とすると「やっぱり交接ではなくて内臓が露出している?」
(あぁ、なんか考えれば考えるほどにモヤモヤする…)
これはもぅ、あの人に聞くしかない!!
そう、日本のウミウシを執筆された「中野理枝」先生に。
早速、メールを送って返事を待つことに。
すると、中野先生と、ウミウシ好きの1人であるCさんからほぼ同時に連絡が。
そして、ついに答えが判明。
お2人とも回答は「交接」とのこと。
(Cさんは中野先生が書かれた図鑑や記事を確認して教えてくださいました。貴重な時間を使って調べてくださって本当にありがとうございました。)
【頭楯類は交接方法】
オス器官の出口とメス器官の入り口が離れていて、オス器官の出口(ペニスのこと)は頭のあたりから出ている。そして、体の比較的後ろのほうにあるメス器官の入り口(膣のこと)にさし込みます。
(へぇ~、そうなんだー!!)
教えていただいた情報を元に写真を見返してみましょう。
まさに「 頭楯類が行う交接の体勢」そのものですね。
(ニシキツバメガイの交接を始めて見たかも。)
(くそーーー!粘って撮影するべきだった!)
後悔先に立たず。
そして、さらにダメ押しで「中野先生から一言」
「なんですとーーー!!!!!!!!!!」
まさに、後悔先に立たず。
(くそーーー!絶対リベンジしてやるぞぉ!)
また撮りに行きたいな。